ハンファQセルズ、月面での宇宙太陽光発電実証に「タンデムセル」を供給

※株式会社ハンファ発信の海外プレスリリースより参考情報としてお知らせ配信しています。

  • ハンファQセルズ独自技術を適用したタンデムセルが、世界最高水準の技術力を認められ、月面での宇宙太陽光発電実証に供給
  • NASAが支援するSSTEFプロジェクトに参画し、宇宙環境下でのデータ取得や宇宙向け太陽光分野における次世代技術の確立に向けた研究開発の方向性を具体化する予定
  • 宇宙太陽光発電市場の活性化に備え、次世代太陽光技術の主導権確保を本格化
  • タンデムモジュールとして世界で初めてIEC信頼性認証を取得し、効率だけでなく耐久性も実証

ハンファQセルズのBI

ハンファソリューションズQセルズ部門(以下、ハンファQセルズ)は、次世代太陽電池「ペロブスカイトベースのタンデムセル」(以下、タンデムセル)を月面へ送る宇宙太陽光発電実証に参加します。これは、先導的な商業化を目指して研究開発を進めているタンデムセルの宇宙環境への適用可能性を検証するためです。ハンファQセルズは宇宙太陽光市場の拡大に備え、宇宙環境に適した次世代太陽光技術の研究開発に本格的に着手する方針です。

さらに、ハンファQセルズは次世代太陽光技術分野での先行確保に拍車をかけており、最近では国際電気技術委員会(IEC)から現在集中開発中の地上タンデムモジュールの認証を世界で初めて取得しました。

ハンファQセルズ、NASA宇宙太陽光実証プロジェクトに参画
「ペロブスカイトベースのタンデムセル」のサンプルを提供、月面でのデータを取得予定

ハンファQセルズ GmbHは、米国のジョージア工科大学が参加するSSTEF-1(宇宙科学技術実証)※1プロジェクトにパートナーとして参加し、タンデムセルのサンプルを提供します。SSTEFプロジェクトは、NASAが資金提供し、アメリカのイージス・エアロスペース社が統括する宇宙技術実証プログラ宇宙向け太陽光分野における次世代技術の確立です。ジョージア工科大学傘下の非営利応用研究機関であるGTRI(Georgia Tech Research Institute)は、世界水準の技術を有するハンファQセルズのタンデムセルを、宇宙環境における太陽電池性能の実証対象として選定しました。

※¹宇宙科学技術評価施設・月面における初の現地太陽電池実験

GTRIは、月面探査機の表面にハンファQセルズのタンデムセルサンプルを設置し、宇宙環境にさらして実証データを取得する予定です。これにより、真空、極端な温度変化、紫外線、宇宙放射線など、地上とは異なる宇宙環境下からの実データを取得し、タンデム技術の安定性と信頼性を包括的に評価することが可能になります。本研究は、GTRIの主任研究技術者であり、ジョージア工科大学宇宙研究所の責任者であるW・ジャッド・レディ氏が主導します。ハンファQセルズは、この実証で得られたデータをもとに、将来的に最も信頼性の高い宇宙太陽光技術を確立するための研究開発の方向性を具体化する計画です。

今回の実証プロジェクトには、世界水準の技術を有するハンファQセルズドイツのタルハイム研究開発センターが独自技術で製造したタンデムセルを提供します。将来の地上用太陽光発電市場で「ゲームチェンジャー」と認識されてきたタンデム技術は、今回の宇宙太陽光発電実証への参画を契機に、宇宙向け太陽光分野における次世代技術として注目を集めることになります。タンデムセルは従来の宇宙用セルと同等の高効率を実現でき、同一の設備容量で軽量化できるため、打ち上げ・運用面での経済性を確保します。ハンファQセルズは地上用タンデム製品の2029年商業化を目標に研究開発を進めており、今後は宇宙太陽光発電へのタンデム技術の拡大を積極的に推進していきます。

世界初、「ペロブスカイトタンデムモジュール」がIEC規格に基づく認証を取得。信頼性の実証も完了

一方、ハンファQセルズは自社で開発・製造した地上用ペロブスカイトベースのタンデムモジュールについて、国際電気技術委員会(IEC)の認証を取得しました。ペロブスカイトベースのタンデムモジュールとして、この認証を取得したのは世界初です。

ハンファQセルズは2024年12月、大面積(フルサイズM10規格)タンデムセルで、当時の世界最高記録となる28.6%の変換効率を達成し、ドイツのフラウンホーファー太陽エネルギーシステム研究所のCalLabから独立した検証を受けました。当時の成果は、タンデムセルの高い発電性能を示し、同一面積でより多くの電力を生産できる可能性を示しました。今回の成果は、この技術を商用タンデムモジュールとして実装し、国際認証基準に基づく長期信頼性評価を通過した点で大きな意義があります。

ハンファソリューションズのCI

太陽電池モジュールはセルを単純に並べた構造ではなく、電気接続、封止材料、ガラス、接合部など、様々な材料と工程を組み合わせた製品です。モジュール段階での信頼性検証は、高効率セルが実際の屋外環境でも長期間安定した性能を維持できるかを確認する重要な関門です。今回の信頼性認証取得は、ハンファQセルズのタンデム技術がセルレベルでの高効率実現を超え、製品化が可能な耐久性と品質の検証段階に入ったことを示しています。

タンデム技術は、従来の単接合シリコンモジュールとは異なり、ペロブスカイト上部セルとシリコン下部セルが異なる波長範囲の光を利用する構造です。そのため、出力測定や信頼性評価には、従来のシリコンモジュールと異なる試験条件や評価手順が求められます。

これを受けて、ハンファQセルズは自社製タンデムモジュールで、多接合太陽電池性能評価プロトコル※2および地上用太陽光モジュール設計適格性※3の国際基準を同時適用した試験に世界で初めて合格しました。これにより、実際の製品化に必要な耐久性と品質検証能力を実証したとの評価を得ています。

※²IEC TS 60904-1-1(多接合太陽光発電(PV)デバイスの電流-電圧特性の測定)
※³IEC 61215-2:2021、UL 61215-2:2021(地上用太陽光発電モジュール ·設計資格および型式承認)

ハンファQセルズが製造したタンデムモジュールは、IECおよび米国安全試験機関(UL)の国際基準に基づくすべての太陽光モジュール信頼性評価項目に合格しており、紫外線曝露(UV)、動的機械負荷(DML)、熱サイクル(TC、高温・低温リピート)、湿熱(DH、高温・湿度への長期曝露)、湿潤凍結(HF、湿気浸透後の凍結)、およびシーケンステスト(UV/DML/TC/HFの組み合わせ)を含み、世界的な太陽光認証機関であるTÜV Rheinlandを通じて実施されました。これらの評価基準は、モジュールが実際の環境で直面する過酷な環境条件を再現し、耐久性と安全性を検証する手順であり、商業用太陽光製品が市場に投入されるために通過しなければならない国際認証基準です。

ハンファQセルズは、実際の屋外環境におけるタンデムモジュールの性能検証も進めています。ドイツのハンファQセルズのタルハイム研究開発センターおよび第三者実証施設で、それぞれ約1年および6カ月間運用されており、現在まで安定した発電性能を維持しています。

ハンファQセルズ パク・スンドクCEOは「宇宙太陽光は、地上太陽光発電の限界を超え、急増する電力需要に効果的に対応できる未来のエネルギー源であるだけでなく、AIデータセンター、防衛、通信など、国家安全保障と密接に関わる主要産業全般に大きな波及効果をもたらすプラットフォーム産業です。ハンファQセルズは太陽光発電の製造で培ってきた技術力と市場競争力を基盤に、宇宙太陽光発電の時代を切り拓くグローバルな再生可能エネルギーソリューション企業へと飛躍していきます」と述べました。続けて、「今回のプロジェクトは、持続可能なエネルギーの可能性を宇宙に拡大する上で重要な転換点となるでしょう」と語りました。

企業プロフィール
【ハンファジャパン株式会社について】

韓国最大手企業の一つである株式会社ハンファの日本法人として1984年に設立。グリーンエネルギー事業、ケミカル事業、プロダクトソリューション事業の3部門を展開し、化学品、鉄鋼、機械・設備、自動車部品、IT関連機器等、多部門にわたる基幹産業のアジア諸国間での輸出入業務と日本市場での販売事業を行っている。2011年より日本の太陽光事業に参入し、2026年3月現在で日本向けの出荷量累計7.8GW、住宅設置数21万棟を達成した。2026年4月より太陽光発電・蓄電池・HEMS・でんき・電力取引を組み合わせたトータルエネルギーソリューションブランド「ENERICH™」を始動。全国の販売パートナーと共に、家庭のエネルギーを「消費」から「資産」へと転換し、持続可能な社会の実現を目指す。

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